レム睡眠・睡眠不足で甘いものが食べたくなり、太りやすくなる理由

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睡眠不足は必要のない食欲を引き起こし、過食につながることが分かっています。2016年12月に筑波大学の研究チームはこのメカニズムに関する事柄を特定し、報告しています。

今回はこの「睡眠不足で甘いものが食べたくなり、太りやすくなるメカニズム」について、筑波大学の研究チームが発表した研究論文をもとにご紹介していきます。

睡眠不足で甘いものが食べたくなり、太りやすいのはどうしてか?を研究

以前から、睡眠不足による「レム睡眠」の減少によって人は必要のない食欲を刺激され、甘い食べ物であるショ糖(砂糖)、脂質などの肥満につながりやすい食べ物を積極的に摂ろうとすることが分かっています。

高カロリーで甘いアイスクリーム

Image Credit:Beach Calorie Dessert Diet / Pexels

筑波大学の研究チームは、なぜ「睡眠不足になると高カロリーであったり、甘いものを食べたくなるのか」に着目して研究を実施。マウスを対象に睡眠と摂食行動の記録・分析を行いました。

「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」不足することで食欲が高まり、太りやすさに

人の脳もマウスの脳も、睡眠は大脳を休ませ回復させる機能である「ノンレム睡眠」。そして、ノンレム睡眠より浅い眠りである「レム睡眠」の周期で構成されています。

これまで、「レム睡眠」が不足すると体重を増加させやすい食べ物を好んで過剰摂取し、体重が増加しやすいことが分かっています。

ノンレム睡眠とレム睡眠、睡眠中の子ども

Image Credit:nap / Flickr(@aidanmorgan)

ただ、なぜ睡眠不足で高カロリーの食べ物を好んで摂取するようになるのか、そして食べ物の選択などと関連性のある「前頭前皮質」はどのようなメカニズムになっているのか。不明な点が多くありました。

筑波大学の研究チームは、今回、マウスの摂食行動を観察し、睡眠不足によって摂食行動などがどのように変化していくのかを観察しました。

「レム睡眠の」減少が代謝やエネルギーバランスに悪影響を与える

この研究でも実際に、レム睡眠が不足したマウスは好んで「ショ糖・脂質」の量を多く摂る傾向にあったものの、意図的に前頭前皮質の神経活動を抑制したマウスは、同じ状態でもショ糖・脂質の摂取量の増加は確認されませんでした。

甘い食べもののチョコレートカップケーキ

Image Credit:chocolate, sweets, cupcakes / Pexels

研究チームはこの研究を通し、高カロリーなものを食べたくなる欲求は、脳の「前頭前皮質」が直接的に制御し、レム睡眠、そして食欲の嗜好性に直接的なつながりがあることを特定。

そのため、「レム睡眠」が不足すると「前頭前皮質」の制御が低下し、ショ糖を多く含む食べ物を欲するようになる。これが太りやすさに繋がっていく理由だと言うことを示唆したのです。

レム睡眠量が減ることで「前頭前皮質」の制御が低下し、食欲過剰となる

今回の筑波大学の研究結果は、今度の健康的な食事行動を促進するためのプログラム等に役立てられると報告されており、研究者は次のように伝えています。

「レム睡眠量が減少することによって、代謝やエネルギーバランスに悪影響を与えてしまいます。これが体重増加につながる可能性があると結論付けることができます。」

ノンレム睡眠より浅い眠りである「レム睡眠」の量が減ること。つまり、睡眠不足であることで、食べ物の選択などと関連性のある「前頭前皮質」の制御が低下し、直接的に繋がっている食欲を刺激してしまうと言うのだ。

そして、高カロリーに分類されやすいショ糖(砂糖)や脂質などを含む食べ物を好き好んで食べてしまう傾向が高まり、太りやすいに繋がっているのです。

なお、余談ながらレム睡眠量は加齢とともに減少しやすく、睡眠不足(レム睡眠の不足)は、肥満の他にも2型糖尿病、心血管疾患などの疾患リスク増加に繋がってしまうことも報告されています。

必要のない食欲や過剰食欲、偏った食べ物の選択を防ぐためにも、日頃の睡眠時間を十分に確保する他、「ノンレム睡眠」「レム睡眠」など、睡眠の質にも気を掛けることがダイエット、そして日々の健康に影響を与えていくのです。

「レム睡眠・睡眠不足で甘いものが食べたくなり、太りやすくなる理由」のまとめ

  • 以前から睡眠不足は必要のない食欲を引き起こし、過食につながることが分かっている。
  • 睡眠不足によって特に甘いものや高カロリーなものが食べたくなり、太りやすさに繋がる理由に。
  • 浅い眠り「レム睡眠」が不足すると脳の「前頭前皮質」の制御が低下、高カロリーな食べ物を欲するようになる。
  • 必要のない食欲や過剰食欲、偏った食べ物の選択を防ぐためにも、日頃の睡眠時間や睡眠の質が大切。

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